患者さんサポート

公的支援制度のご紹介

何らかの病気やケガが原因で、医療費が⾼額になったり、⽣活を送ることが難しくなったりした場合に、それらの解消を⼿助けするための公的な⽀援制度です。

医療費や生活費に関する制度

⾼額療養りょうよう費制度

医療機関や薬局の窓⼝で⽀払った額がひと⽉の上限額を超えた場合に、超えた分の⾦額が返還される制度です。
複数の医療機関で⽀払った⾦額や、世帯内の家族が医療機関に⽀払った⾦額を合算することができます。

窓⼝での⽀払額が⾼額になることが予想される場合、先に申請することで医療機関の窓⼝で⽀払いする⾦額⾃体が上限額までに軽減される制度(限度額適⽤認定証)もあります。

問い合わせ先
加入されている健康保険の窓口
⾃動⾞関連の保険(交通事故の場合)

⾃損事故以外の交通事故で脳損傷を受けた場合は⾃賠責保険が適⽤されます。
⽀払限度額を超える場合や⾃損事故でケガをした場合は、任意保険の対応になります。

問い合わせ先
加入されている保険会社の窓口
労働者災害補償保険(労災保険)

業務中や通勤中のケガ、業務に関連して発症した病気、それらの影響で障害が残った場合などに⽀給されます。

問い合わせ先
勤務先や労働基準監督署
傷病⼿当⾦

健康保険による制度です。病気やケガの療養りょうようのために会社を休み、事業主から⼗分な報酬が受けられない場合に⽀給されます。

問い合わせ先
加入されている健康保険協会
⾃⽴⽀援医療(精神通院医療)

高次脳機能障害の治療にかかった医療費の⾃⼰負担額を軽減する公費負担の医療制度です。

問い合わせ先
お住まいの市区町村の担当窓口
障害年⾦

病気やケガによって⽣活や仕事などが制限される65歳以下の⽅を対象とした年⾦です。
初診時に国⺠年⾦に加⼊していた⽅は障害基礎年⾦、厚⽣年⾦に加⼊していた⽅は障害厚⽣年⾦を請求できます。

問い合わせ先
お住まいの市区町村の年金担当窓口、年金事務所
失業手当(雇用保険)

雇用保険に加入されていた方を対象に、会社から支払われていた基本給をもとに算定された額が、90~360日の間支給される制度です。支給される金額や期間は、雇用保険への加入年数や年齢、基本給の額、障害者手帳の有無などによって異なります。

問い合わせ先
ハローワーク

⽣活を⽀援する制度

障害福祉サービス

障害者⼿帳を取得する、または⼀定以上の障害があると認定された場合に利⽤できる公的な福祉サービスです。
就労に関する支援を受けることもできます。

サービスの例
居宅介護、重度訪問介護、⾃⽴訓練、就労移⾏⽀援、就労継続⽀援、⽣活訓練、移動⽀援、共同生活援助(グループホーム)など
問い合わせ先
お住まいの市区町村の担当窓口、相談支援事業所
障害者手帳について

障害者手帳を取得することで医療費の助成や税金の控除、公共交通機関の料金割引などのサービスを受けることができます。
障害者手帳には身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳があり、障害の種類や程度に応じて受けられる支援やサービスが定められています。
(手帳の色や呼び方などは自治体によって異なります)

障害者手帳についてのサムネイル画像
介護保険サービス

外傷性脳損傷がいしょうせいのうそんしょうの患者さんの場合は65歳以上で、介護や⽀援が必要となった場合に利⽤できる公的な福祉サービスです。

サービスの例
訪問介護、訪問看護、通所介護、通所リハビリテーション、ショートステイなど
問い合わせ先
お住まいの市区町村の担当窓口、地域包括支援センター
成年後⾒制度

⾼次脳機能障害などの影響で判断能⼒が不⼗分な⽅を、不当な契約などから守るための制度です。家庭裁判所に選任された後⾒⼈が患者さんの代理となり、契約の締結や財産管理を⾏います。

問い合わせ先
お住まいの市区町村の担当窓口、社会福祉協議会、家庭裁判所

利⽤できる制度は、症状の種類やその程度によって異なります。また、申請には医師の診断書が必要なものもあります。制度の利⽤を希望される⽅は、主治医、ソーシャルワーカーなどにご相談ください。

監修国際医療福祉⼤学医学部 脳神経外科学
教授 末廣 栄⼀ 先生

神奈川リハビリテーション病院 社会福祉士
/高次脳機能障害相談支援コーディネーター 
瀧澤 学 先生