外傷性脳損傷(TBI)とは

TBIの分類

損傷の仕⽅によって、頭蓋⾻⾻折ずがいこつこっせつ、局所的な脳損傷、びまん性脳損傷などに分類されます。

頭蓋⾻⾻折ずがいこつこっせつ

頭部に圧⼒がかかって起こる損傷です。
線状にひびが⼊る線状⾻折、頭蓋⾻ずがいこつの⼀部が内側にへこむ陥没⾻折、頭蓋⾻ずがいこつの底部分が⾻折する頭蓋底⾻折などがあります。

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局所的な脳損傷の例:
脳挫傷のうざしょう急性硬膜下⾎腫きゅうせいこうまくかけっしゅ

頭部外傷によって脳の組織が圧迫・損傷して、出⾎や浮腫ふしゅを起こした状態です。外傷が加わった場所の直下に起こる場合と、対⾓線側に起こる場合があります。

脳挫傷・急性硬膜下⾎腫のサムネイル画像
びまん性脳損傷の例:
びまん性軸索損傷じくさくそんしょう

脳の広い範囲で、神経に損傷を来した状態です。外傷時に回転がかかった衝撃しょうげきを受けることで、神経にハサミで切られるような⼒が加わって起こります。交通事故で起こりやすい損傷です。

びまん性軸索損傷のサムネイル画像

外からの衝撃しょうげきで脳が受けた傷害を「⼀次性脳損傷」、⼀次性脳損傷の影響で脳の⾎流が低下したり、脳が圧迫されたりして後から起こる傷害を「⼆次性脳損傷」といいます。

監修国際医療福祉⼤学医学部 脳神経外科学
教授 末廣 栄⼀ 先生