TBIの検査
患者さん個⼈個⼈に適した治療を⾏うためには、脳の損傷の部位や程度、脳機能の検査が必要です。
脳や⾝体の検査
脳や⾝体の状態を調べる検査
脳の断⾯を撮影して、その状態を観察する画像検査が⾏われます。損傷部位やその程度、および脳内に出⾎や⾎腫(⾎の塊)があるかどうかなどを調べます。また、放射線を⽤いた検査で、脳や⾝体の各部位がどの程度機能しているか、脳の⾎流の様⼦などを調べる検査もあります。
検査例
- 頭部CT検査
- MRI
- SPECT
画像検査によって脳の損傷部位や⾎流の状態を調べることで、⾼次脳機能障害の診断を⾏うこともあります。
⾼次脳機能障害の程度を調べる検査
認知機能、記憶、注意機能といった脳機能の程度を調べるために、筆記や⼝頭での質問に対して答える検査や、カード・PCを⽤いた問題に回答する検査などが⾏われます。
運動機能の検査の例
⾝体全体の状態の検査
腕や指、脚の機能、関節の可動域、⾝体のバランスなどを調べて、運動機能の状態を評価する検査です。
リハビリの効果を⾒るためにも使⽤されます。
部位ごとの筋⼒の検査
個々の部位の筋⾁や、連動する部位を動かして維持できるかどうかを調べます。
動作能力の検査
⾷事や整容、着替え、⼊浴、トイレ、移動などの⽇常⽣活の動作を、患者さんご⾃⾝でどの程度まで⾏えるかを評価します。
⾒聞きしたものをどの程度理解できているか、⾃分の考えていることを他⼈にどの程度伝えることができているかなども調べられます。
損傷部位、損傷の程度などは個々⼈で異なるため、必ずしも他の患者さんと同じ検査が⾏われるわけではありません。
監修国際医療福祉⼤学医学部 脳神経外科学
教授 末廣 栄⼀ 先生