TBIの症状 -⾼次脳機能障害-
認知機能※1や⼼理的機能※2を司る脳の部位の損傷によって発⽣した障害により、⽇常⽣活や社会⽣活に⽀障を来した状態です。
※1 ⾔語、記憶、注意、情緒など ※2 感情、衝動など
易疲労性
- 起きていられない
- ⻑い時間、椅⼦に座っていられない
- 動きや反応が遅い など
脱抑制
- いつもイライラしている
- じっとしていられない
- 衝動的な⾏動をしてしまう
- 何事も待てない
- ⼈を許せない など
発動低下
- 何事にも意欲がわかない
- 何かを始められない
- 考えや⾔葉が浮かばない
- 他⼈に興味がない
- 表情がかたい など
注意機能障害
- 呼びかけに対する反応が遅い
- いつも注意が散漫している
- 物事に集中できない
- 話についていけない など
情報獲得⼒の低下
- 他⼈の話が理解できない
- 本を読んでも理解できない
- 状況判断ができない
- 相⼿の意図を読み取れない など
記憶障害
- 作業中に⾃分が何をしていたのか忘れる
- 同じミスを繰り返す
- 新しいことが覚えられない など
遂⾏機能障害
- ⽬標設定が困難
- 物事の優先順位がつけられない
- 計画が⽴てられない
- 臨機応変に対応できない など
現実感の⽋如
- 治療や訓練を拒否する
- 無理なことをしようとする
- すべて他⼈のせいと考える など
失⾒当識
- ⾃分がどこにいるのかわからない
- 今⽇の⽇付や今の季節がわからない など
平成28-30年度 厚生労働科学研究「社会的行動障害への対応と支援」
TBIによる症状やその経過は、ケガの部位や程度により、それぞれの患者さんで異なります。
監修国際医療福祉⼤学医学部 脳神経外科学
教授 末廣 栄⼀ 先生